Moleskine 2008 Schedule+Note

read と write

シラバスの授業概要にある「ウェブのユーザリテラシー(= read and write)を習得することを目指します」という部分の、「リテラシー(= read and write)」という表記。
コンピュータを使ってする何かを学んだり追求したりするとき、「リテラシー」って言葉はよく聞くしすごく便利な言葉だけど、人によってその捉え方はさまざまなのではないかと思います。直訳すると「読み書き能力」。でもそれが持つニュアンスはもっと深くて広いようにわたしは思います。ですのでシラバスではより具体的に直感的に捉えてもらえるように(「読み書き能力」っていうと、いかにも直訳しました感が否めないし固いので、)「read」と「write」という言葉に置き換えてみました。みなさんは「リテラシー」という言葉をどう捉えていますか?
さて、2008年は「手で書く」ことをもう一度しようと思い、手帳をさがしていました。これまでいろんなスケジュール帳の類いに手を出してみたけれど、コンピュータで(も)スケジュールを管理するようになってからはなかなか続きません。。いくら高価なシステム手帳を買って毎日使うことを自分に課してみても、「持ち運びやすい」「開きやすい」「書きやすい」が揃っていなければダメだなあ、というのが実感だったので、(ベタですが)ヘミングウェイピカソも使いやすいと思ったであろうMoleskineを、2008年は試してみようと思い購入ました。

ここ数年連敗しているので真白な手帳を開くと尻込みしてしまいますが、「書く」必要性を感じるので、うまいことコンピュータでのスケジュール管理とリンクさせながら、バランスを保ちつつ続けていこうと思います。
なぜ「手で書く」なのか。
ひとつは、単純に字が書けなくなっていること。携帯でもパソコンでも変換機能にばかり頼っていると、本当に字を忘れてゆきます。そればかりか、下手にもなります。ベースラインがくねくねします(特に縦書きは、、)。美しい字を書きたい。
もうひとつは、わたしの「write」能力が、以前に比べとても偏ってきている気がしているから。常々、「read」と「write」という能力はコンピュータを介すか介さないかで活発に働く脳の部分が異なるのではと思っています。茂木ケン先生の本とか読めば書いてあるかもしれないですね。
例えば「write」という行為は、基本的には自分の考えや思いを頭の中で整理し編集して言語に置き換えてあらわすということになりますが、キーボードという入力装置をとおしてコンピュータで書くときと、ペンなどを手に持って紙に書くときでは、必ずしもその結果は同じでないということがあります。メールと手紙が単純な例でしょう。
当然、手書きの文字とコンピュータで表示される文字から伝わる情報の違いというのはありますが、それ以前に言語に置き換えるという行為そのものに、コンピュータが介すか介さないかで違いが生じるのではないでしょうか。(マークアップ言語やプログラミング言語を用いて考えをあらわすという「write」行為については、手で書くという状況があまりあり得ないので実質違いがあるとは言えないのかもしれませんが、、)
わたしはものすごくメモ魔で、ことあるごとに書き留めるということをしていますが、いつからか、起きたこと、頭の中にあることをぜんぶコンピュータの中に(もっと言えばインターネットに)預けておけば、もっとこのメモ群は体系的に扱え、拡張性も高くなってすごい便利になるんじゃないか!!というようなことを思ったことがありました。それ以来わたしの「write」能力は、少しずつ少しずつコンピュータに依存するようになってしまっているのではと、ある時ふとしゃべろうと思っても的確な言葉が浮かばなかったり、書こうと思っても言い回しが出てこなかったりした時に、ちょっと怖さを感じることがあります。このことにおいては、両者のバランスがとれていなくてはならないような気がしました。
記憶すらコンピュータに電気を通さなければ呼び起こせない。コンピュータやインターネットで人の能力が増幅するというよりは、ただ能力の依存になってしまっていないか。いつもそのことを意識していたいと思い、2008年はできるだけ「read」と「write」するときに働く脳みそのバランスを意識しつつ、Moleskineとおつきあいしてゆきます!
ちなみに、Moleskineモールスキンと読んでいましたが、正しくはモレスキンなの?どっちが正しいの??どっちでもいいの???