初音ミク問題

lynxeyed2007-11-16

昨日の授業で画像を配置するimg要素の必須属性であるalt属性について話したとき、ちらっと初音ミクという単語を出しました。022hdrnさんが第5回授業日記に「先生何をどこまで知ってんのぉー」って書いてくれていたけど(いやそんなに知らないよ笑)、やっぱりみんなもあんまり知らないですよね。
ということで、少し前の話しになりますが「初音ミク」って何なのか、「初音ミク問題」って一体何があったのかを書いてみましょう。
最近DTM(デスクトップミュージック)というジャンルが再注目されていますが、その火付け役となったのが「初音ミク」というソフトです。先頃発表された「今年うっかり買ってしまった流行りもの商品ランキング」にもノミネートされるほど売れているようで、amazonでもソフトの中で10位。

これは自分がコンピュータで作成した音楽をバーチャル・シンガーである初音ミクというキャラクターが萌え声で歌ってくれるというものです。

そして「初音ミク問題」としてインターネットでちょっとしたお祭り状態になったのが10月末頃。GoogleYahoo!Japanのイメージ検索から初音ミクが消えた!という事件でした。Googleで検索すると初音ミクとは関係のないイラスト画像などがヒットし、Yahoo!では一件もヒットしないという状況でした。
この騒動はGoogleYahoo!もしばらくの間原因不明で調査中とし、結局数日後Yahoo!は”自社検索エンジンのクロールが追いつかなかったため”と発表しています。(ちなみにmsnやlivedoorなどでは正常に検索結果が得られていました。)
さらに両エンジンで正しい検索結果が得られなくなったことが騒がれはじめた数日前に、TBS系の番組で初音ミクが大きくとりあげられたのですが、ソフト自体の紹介というよりはそのユーザに多い(とされる)「オタク」をおもしろおかしくとりあげるというような番組の構成に多くの批判が寄せられていました。その直後に初音ミクが画像検索でヒットしなくなったということで『ついにネットの検索結果までメディアの情報操作が入ってきた!日本ヤバス!』というような(根拠のない)憶測が飛び交い、2chでは異例のスピードで関連スレッドが林立するほどの騒ぎ(祭り)となりました。
現在はどちらで検索しても正常な検索結果が得られるようになっています。
当時はわたしも驚きましたし本当に何かの思惑があって作為的に検索結果からはじかれたのだとしたら、、とミステリーを見るような感じでニュースサイトやブログなどぐるぐる巡っていましたが、Yahoo!の認めた通り単にクロールが追いつかなかったということのようです。Googleは「何らかのバグと考えられる」と言っているようだけど、やっぱり自慢のクローラーが追いつきませんでしたと認めたくはないでしょうからね。(逆にこのことでMSNの画像検索能力が脚光を浴びるという、オイシイ思いをした人もいるわけですが。)
GoogleYahoo!などの大手検索エンジンはクロール対象が非常に広いため、初音ミクのように突然異常なスピードで人気が出て、さらにはテレビメディアにとりあげられたことでさらに認知度が高まったりするような検索対象には、現状ではクローラーが追いつかないのでしょう。
ただ「天下のGoogle様の検索結果がなんかおかしいんですけど!!?」というようなここまで分かりやすい事態(いわゆるグーグル八分というやつです)はなかったと思うので、そわそわ、ワクワク、ドキドキしましたね。

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//しかし、灯油が高くて困るにゃい。